40歳男性  大腸ガンについて  〜体験レポート2〜

投稿者: | 2017年7月7日

〜大腸ガンと診断されたとき〜
皆さんはガンと診断されたとき何を考えますか?
家族の今後の生活、死について、残された家族のことなど色々だと思います。
しかし、今はガンも治る時代です。
死ぬことを前提に考えるのではなく、治す方法を考えるべきだと思います。

〜大腸ガンと診断されるまで〜
私はちょうど2年前腹痛と倦怠感、貧血のような症状が出て病院に行きました。

病院に着いてフラフラしながら妻に肩を借り待合の椅子まで歩きましたがそこで倒れこんでしまいました。
調べた結果小腸と大腸の継ぎ目辺りに腫瘍が2つもありそこで消化しきれなかったものが詰まり腸閉塞を起こしていました。
腸はパンパンに膨れ上がり破裂寸前でした。
処置室に案内されベッドに横になり待っていると、医師たちが5人くらいやってきて、その時告げられた病名が「大腸ガンによる腸閉塞」でした。
妻はどういうことかよくわからない様子で「あぁ・・・そうですか・・・」と受け答えていてショックはその時感じなかったそうです。
私は母方の家系がガン家系でしたので、こうなる事は予測していたのでショックというより「ついにガンになってしまったかぁ・・・」と仕方のない事だと受け止めました。母もおばも検診で乳がんが見つかりがんの最新治療を受け闘病しました。
腸を繋ぐことが難しいので人工肛門を着けるようにすると言われたので、「それだけは勘弁していただきたい」と医師にお願いし、なんとかチャレンジしてもらうことになりました。
一刻を争うので緊急手術をこれから行いますと言われ、そのまま手術室まで行きました。

〜術後〜
腸の結合が上手くいき手術は成功したのですが、切除した腸を開いてみるととんでもないことになっていたそうです。
妻が見せられた切除した腸にガン腫瘍が2つとその付近に無数のポリープが付いていたそうです。
その時初めてガンになった事を自覚し、いろんな面での恐怖を覚えたと言います。

消化器の病気なので便が普通に出なければそれまで何も食べることができません。
私の場合水を1日500mlと制限され、当然のこと絶食です。
栄養は点滴のみで、食べたいのに食べれないという常態が半月続きました。

術後便が全く出ず鼻から管を直腸付近まで入れて腸内に溜まった排出物を取り除く事になり更に、腸の働きを良くするために高酸素治療を受けることになりました。
まず、レントゲン室で腸の画像を出し、それを見ながら医師が管を入れて行きます。
痛みはないのですが気持ち悪かったのを今でも忘れられません。

高酸素の治療は横長のカプセルのようなものに寝た状態で入り2時間以上そこで寝ていなくてはなりませんでした。
テレビが観れたので退屈はしませんでしたが、治療が終わった後酷い倦怠感に襲われ自力で起き上がることもできず病室まで車椅子で帰るような状態でした。
7回その治療を受けるのですが、5〜7回目になると体力が戻ってきたのか帰りは立って歩いて病室まで帰れるようになり、便も普通に出るようになりました。

その頃には食事を摂る許可も出て久しぶりの食事を泣きながら食べました。
ずっと食べたいのを我慢していたので自分のベッドにご飯が運ばれてきた時になぜか涙が出てきました。
その後順調に回復してくれたおかげで入院から約1ヶ月で退院することになりました。
退院後は外来で検査や診察を1週間おきにし、翌月から抗がん剤治療を始めていくということになりましたが、抗がん剤治療を甘くみていた私は地獄の様な副作用と闘うことになっていくのでした。